Journal
鞄に辞書までつめこんで2016.06.17
名前をつける。
以前、弊社船木が名前に関するブログを書いていたので、
私も真似して同じテーマで書いてみます。
みなさん、人生で一度ぐらいは「名前の由来」を
親に尋ねたことがあるのでは。
私も何度か「うち、なんで奈津子なん?」と
母親に聞いたことがあります。
返事はいつも「なっちゃんって呼ばれたら可愛いかなぁと思って」。
壮大な意味を期待していた私は毎回落胆していました。
(申し訳ないことに15歳までの呼び名は「奈津子」。
高校時代は「中尾」と呼ばれていたので、
親の希望が叶いはじめたのは可愛くもなんともない
20歳を過ぎてからでした)
しかし最近になってようやく、
可も無く不可も無くに思えた私の名前にも
ただならぬ愛が込められていることに気づいたんです。
中尾 奈津子
姓名判断をすると、とーっても運が良いんですよ、私。
(サイトによって結果が異なるので詳細は載せませんが)
占うといつでもニヤニヤ良い気分です。
姓名判断は「名字」「名前」「全体」以外にも
いくつか運をみる組み合わせ(格)があるのですが、
すべての格を吉・大吉にするのは本当に大変だったと思います。
「な」「つ」「こ」と読めるいくつもの漢字を
組み合わせている親の姿を思い浮かべると、
タイムスリップして「ありがとう」と
抱きしめたくなります。
さらに最近は、
「なっちゃんと呼ばれたら可愛いかな」
という浅い意味しか込めていないことにも、
感謝するようになってきました。
壮大な意味や願いが込められた名前、
確かに小さい頃は憧れていました。
でもいろんな人に会っていくうちに、
愛故に生じる想いや願いは
場合によっては重荷なのかもしれないと
考えるようになったんです。
10年以上前に知り合って、
未だに下の名前を知らない友人がいます。
その人は自分の名前にずっと違和感があるようで、
絶対に自分の名前を口にしません。
サッカー好きの両親から名付けた
「秀人(シュート)」という名前の同級生。
彼がもし、バレエダンサーになりたがったとしたら……。
(安心してください。サッカー少年でした)
株式会社なつやすみの「かっぴー」さんが
描いた漫画「左利きのエレン」でも、
「絵恋(エレン)」という名前について
触れているシーンがありました。
うんうんと頷いて読んだのを覚えています。
それに比べると私の名前なんて気楽なものです。
「なっちゃん」と呼んでくれる人が数人いるだけで、
親の想いは達成されていますからね。
宝塚ファンの母親がその気になれば、
いくらでも華やかな名前を考えられたでしょうが、
あえてそうしなかったんだと思います。
宝塚が好きなのはあくまで母親であり、私ではないから。
自分の想いよりも相手を優先して考えることは、
ひとつの愛だと思います。
これって、コピーライターにも言えることですよね。
(無理矢理つなげようとしています)
親が私にしてくれたように、
想いはこめすぎず、でも愛情はたっぷりこめて、
いろんな物事や価値に、
素敵な名前をつけていきたいと思います。
中尾 奈津子
ありきたりな響きかもしれませんが、
私は自分の名前が大好きです。アディオス!