フリーのコピーライターとして必要なもの&こと

あと20時間ほどで「株式会社Rockaku」の社長になる森田です。
フリーとしてやり残したこととか、特にないというか、
まあ、明日から何が変わるのかって、税金くらいなものなので、
例によって、極めてフツーの気分で過ごしているわけですが、
せっかくなので、僕が5年もやっていた、
「フリーランスのコピーライター」という職業について、
書き残しておきたいと思います。

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<コピーライターとして独立するのに必要となるもの&こと>アイテム編

【1】パソコン+ネット環境+Microsoft Office
 独立当初使っていたのはiMacG4の21インチだったかな。
 独立するために買ったと言うよりは、「家電」として家にあっただけのもの。
 基本的にはワードでの制作がメインで、
 ちょっと込み入った構成や企画はイラレでやってました。
 後にパワポ派に転向。ネットも元々あったもの。
 正直、最低限のインフラはこれだけです。
 ゼロから揃えても、MacBookAirとソフト足して20万円ってとこですね。
 つまり、経済性に優れた業種だと言えます。
 因みに、常時30本程度の仕事を抱えるRockakuでも、
 半年分のバックアップデータを取って1ギガ未満。
 PCのスペックについても、そんなにがんばる必要は無いです。

【2】ICレコーダー
 これもわりと初期は重要でした。
 インタビューは雑誌のみならず、会社案内やWebサイト制作でもわりと
 需要の多い仕事です。2007年頃はMac対応の機種が少なく、
 かつ高額でしたが、今では選び放題で1万円以下で買えちゃいます。

【3】屋号
 「森田哲生事務所」みたいなものでもいいのですが、
 正直、余りオススメはできません。
 将来、人を増やすときや、会社化することまで考えると、
 個人名事務所は面倒なことが多い気がします。
 屋号によってネーミングスキルをアピールできますし、
 CIやブランディングを体験的に学ぶチャンスにもなるので、
 僕は屋号をつけることをオススメしています。

【4】名刺(をつくってくれる仲間)
 これはとっても大切な事です。
 僕の場合、シェアハウスに住んでいたので、
 同居人のデザイナーがロゴと名刺を用意してくれました。
 これは単に、「名刺が重要」だという話だけではなく、
 少なからず、自分を応援してくれる異業種の仲間がいるかどうか?
 の指標になるという点で、気にしなくてはなりません。
 コピーライターはデザイナーとのタッグがカギです。
 まちがっても、自力でデザインとかしない方がいいですよ。
 プロのクオリティには勝てませんから。
 あと、プリンターで自家製もNGです。
 格好悪いとか、貧乏くさいという以前に、
 フリーである事への「本気度」を見透かされてしまうからです。
 明確な基準とは言いませんが1枚単価で30円以上かけて、
 見栄えも手触りも、ちょっと背伸びしたものをつくることがオススメです。

【5】会社員時代のポートフォリオ(とそれを捨てる覚悟)
 当然ながら、営業ツールは必須です。
 とはいえ、最初は個人でやった仕事の実績なんてないでしょうから、
 まずは会社員時代の仕事をまとめましょう。
 一応、守秘義務等の問題はクリアにしつつ。
 で、問題は、この時点でまとめたものを、一日も早く捨てられるように、
 自分の実績で塗りかえられるように、腹をくくることです。
 僕自身、1年か2年は会社員時代の仕事も持ち歩いていましたが、
 今では書架の奥にしまってあります。

【6】Webサイト
 これも名刺同様、つくってくれる誰かがいることが重要です。
 僕は名刺をつくってくれた人が、
 実績が貯まってきた頃合いに無償でつくってくれました。
 僕はディレクター業もやっているので、ざっくり見積もりますが、
 おそらく20〜50万はかかるサイトです。感謝しかないですね。
 こうやって応援してくれるWebデザイナーがいるかどうかで、
 今後の仕事の依頼や、提案、アサインメントの幅も変わります。
 逆に言えば、現時点でそれくらいの仲間がいないなら、
 独立は見送った方が無難なのかもしれません。


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<コピーライターとして独立するのに必要となるもの&こと>スキル編

ここからはかなりざっくりですが、
必要な技術や経験についてざっと書いていきましょう。
これは僕のように無名のフリーランスとしての
仕事の需要を示すものでもありますね。
上にある項目ほど重要度が高いです。


□普通に文章が書ける
□お客様の文章を再構築できる
□既存の文章に見出しを付けて段落分けができる
□薬事法や公取のルールを守ったライティングができる
□インタビュー(ヒアリングシート制作/取材/記事構成)ができる
□メールマガジンの企画構成・ライティングができる
□カタログやパンフレットの企画・台割提案、ページの構成・編集ができる
□デザイナーとの意思疎通ができる
□チラシの設計ができる
□Web構築、サイトマップ、ワイヤーフレームが書ける
□ランディングページの設計ができる
□ネーミング提案とロジックプレゼンができる
□異業種との複合チームでスケジュール管理ができる
□見積書がつくれる
□挨拶文が書ける
□企画書がつくれる
□企業理念の策定ができる
□ブランドや企業のコンセプトを伝える文章が書ける
□ショートストーリーが構成できる
□キャッチコピーが書ける


・・・正直、キャッチコピー単体の仕事なんて、
なにか大きな広告賞のタイトルホルダーでない限りは、
ほとんどありません。
問題は、その周辺にある様々な情報やアイデアを伝える技術と、
それを経済性に乗せるノウハウがあるかないか。です。
得意・不得意を問わず、編集技術は不可欠ですし、
Webと紙との差分と普遍性を加味できなければ仕事なんてありません。


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<ま と め>

コピーライターは、デザイナーやフォトグラファーと違って、
実際の仕事内容があまり世間に理解されていません。
キャッチコピーだけ書く仕事だと考えている人も多いのが実状です。
そういった意味で、常に自己プレゼンが求められ、
受注に落とし込むまでが難しい職種と言えます。

また、営業力やディレクション力が必須となるため、
会社勤めのコピーライターとは、
異質な職業にならざるを得ないことも、
覚悟しておいてください。

でも、その反面、設備投資やランニングコストが少なく、
経験とツテさえあれば、すぐにでも独立できる商売だったりします。

「紙・マスメディアから、Webへの転換期」なんて言われて
もう10年くらい経ってると思いますが、
この転換をうまいことできてる同業者はそんなに多くいません。
要するに、そんなにライバルはいないんです。
だからこそ、こんな僕でも5年やってこれましたし、
会社化してさらに前進する算段もついたわけです。

もちろん、厳しい世界であることに変わりはありません。
でも、工夫次第で、まだまだ、活躍の場が広がる仕事でもあります。
競争相手が増えるのは嫌なんで心中複雑ですが、
本当に面白い仕事だと思っています。

僕はあと18時間(書くのに2時間かかったw)で社長になってしまいますが、
このクソ長い文章がきっかけで、数年後、フリーのコピーライターとして
活躍する人が生まれたら・・・なんかおごります。


シンプルな推進力を維持する「マンガ・ブランディング」

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コピーライターの長谷川哲士氏から、
Rockakuのブランディングについてお褒めの言葉をいただいたので、
それをきっかけに、暗黙知のままだった手法を文章にまとめておこうと思う。

カヤックの社是「それって漫画っぽい?」や、
昨年度、就活をマンガ化してファンを集め、
最終的に見事に就職した「のんたん」にも通じることだけど、
「マンガ的であるかどうか?」という指標は、
エンターティンメント性を計る基準になる。

さらに言うと、おちこぼれ野球部が幾多の困難を乗り越え、
甲子園に行ったりする「成長物語」にはファンが付きやすい。

そんなことを薄ぼんやりと意識しながら、
2009年くらいから「Rockakuのマンガ化」を進めてきた。

簡単に言えば、TwitterやUSTREAMやブログやfacebookを使って、
日々の業務やイベントを積極的に晒し、"可読化"するという施策だ。
このマンガの読者はフォロアーさん。
それから近況をお話しする機会のあるお客様などということになる。

この至極バカっぽい手法がすごいところは、
これ以上ないほどシンプルな構造にある。

マンガとしてファンを増やそうと思ったら、
マンガとして面白くならなければならない。
マンガを面白くするには、「成長物語」を盛り上げて行くしかない。
よって、売上げを上げたり、メディアに露出したり、
登場人物を増やしたり、イベントを開催したりせざるを得ない。

「ファンを増やし、ファンを飽きさせない」

たったこれだけの指標を目指せば、
ブランドとしても、事務所としても、
いい方向に進まざるを得ない...!という考え方が、
「マンガ・ブランディング」の全てだ。

バカみたいな話だけど、それだけのことを2年続けただけで、
売上げは約2倍になり、常駐スタッフを雇い、書籍の取材を受け、
ナイスな新事務所に移転し、講師の仕事が膨大に増え、
得がたいほどユニークな人たちと知り合う機会を得た。

なによりいいのは、僕が仕事に飽きないこと。
「飽き」はフリーランスや経営者を殺しうる病だから、
これを予防できると言うだけでも、
「マンガ・ブランディング」の効能は素晴らしいものだと思う。

さあ、次号もお楽しみに!
続きはWebとかそのへんとかで!


新企画:麻布コピーライター食堂【UST版】

・ジャンル:USTREAM生放送企画
・放送日時(予定):4月14日(木) 21時〜
・放送URL:調整なう
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コピーライターって不思議な職業なんですよ。
「なりたい人」と、それを教える「先生クラスの人」はたくさんいるのに、
その中間となる、リアルに仕事をしている層があんまり姿を現さない。

僕自身、ほとんどあったことがないくらいです。
ところが先日、とあるイベントで30代前後の現役世代の
リアルワーカーなコピーライターを多数捕獲することに成功。

意気投合したので、一堂に集めてUSTすることにしました。
題して「麻布コピーライター食堂」!
現役コピーライター5人の、過去、現在、未来、好きな食べ物などについて、
まったり語り合います。

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●企画・構成:森田哲生(Rockaku)
●キービジュアルデザイン:丸山るい(Rockaku)


枝豆の誘導

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ケータリング現場で、僕はまるやまくんにこう命じた。
「まるやまくん、枝豆の皮を捨てる器に"皮用"って書いといて」

するとまるやまくんはちょっと考えてからこう答えた。
「必要ないですよ」

まるやまくんはおもむろに枝豆を1つ食い、
器に皮を捨てた。
「これでこの器は皮入れ用です」

ほほう。
皮が捨ててあれば、次に器を見た人にとって、
それは「皮入れ」以外のなにものでもない。
「無言の誘導」を仕掛けたわけだ。

感心する僕に、まるやまくんは言った。
「おいしいですね。この枝豆」


◎◎◎◎
一見、なんてこと無い思いつきかもしれないけど、
僕はけっこう感銘を受けた。
で、今日のツール企画会議の時にパクらせていただいた。
クライアントさんも感心しておいででした。

コピーとかデザインの使命のひとつには、
人間の行動に「傾斜」を着けて、
自然に誘導を仕掛けていくことがあると思ってます。
ちゅうことで、この、ふとしたアイデアは、
とても示唆にあふれていると感じたわけです。


フリーランサーがスランプに陥らないための4つの心得

以前、ついったーでかなりのふぁぼをいただいたつぶやきを、
ちゃんとまとめて見ました。


(1)ヒマに慣れないこと
 初期のフリーランサーにありがちな症状です。 
 ヒマに慣れると、「焦り」という大きな原動力が弱まります。
 仕事がなくても、とにかくじたばたしましょう。

(2)常に人と会う時間と目的を持つこと
「外に出ない」「動かない」と、何にも起きなくなるのがフリーランス。
 誰かに会おうという目的意識とモチベーションが尽きたら...ヤバイです。

(3)「才能」という言葉にとらわれないこと
 あなたが売れないとしても、多くの場合、才能関係ないっすよ。
 何が足らないのか?の答えを「才能」以外から
 リストアップしてつぶしていきましょう。
 才能の有無を検討するのは最後でイイです。(と、凡才はつぶやく)


(4)美味しいものを食べること
 人間、結局ここだと思います。