2009.11.25
[ 5.コピー未満 ]
【ろっかく怪談.02】魚泥棒
後輩の"見ちゃう"女の子から聞いた話です。
まあ、この子の体験自体は追々語っていくとして、
この子の霊感のルーツらしいおばあちゃんの話が、
かなりぐっと来まして、ここで紹介させてもらいます。
時代で言えば、まあ、昭和初期くらいですかね。
ある時、おばあちゃん、といっても、
当時は子どもなんですが、
お使いで、大きな魚を買ったんだそうです。
今みたいにパックされている時代じゃないんで、
丸ごとぶら下げて帰る。
右手には先に買ってあった他の荷物。
左手に大きな魚。
田舎の一本道を1人でとぼとぼ歩く。
左側には小川を利用した用水路が流れてる。
右側にはずっと広がっている田んぼ。
街灯なんてないから日が暮れかけると、
すぐに暗くなってきて、ふっとおかしなことに気がついた。
まっすぐ歩いているつもりなのに、
いつの間にか左の用水路すれすれのところを歩いていて、
今にも用水路に落ちそうになっていたんです。
びっくりして道の真ん中に戻る。
でも、いつの間にかまた、川のすれすれのところ。
そんなことを何度か繰り返しているうちに、
だんだん怖くなってきて、早足になる。
ようやく自分の家のそばまでやってきたところで、
「どぼん」
ついに片足が用水路に落ちてしまった。
そこで取り乱して、走って家にたどり着くと、
家で待っていたお母さんが不思議そうな顔をして、
「あんた、それ、なに?」という。
その視線を追って、自分の左手を見たとき、
うわっと思ったそうです。
魚が頭を残してきれいに骨だけになっていたんですよ。
