コピーという呪術。

言葉は、ある一定のモノゴトにつけられる定義だ。
その最たるものは名前。

夢枕獏の陰陽師(漫画だけど)で、安倍晴明は、
ものにつけられる名前を定義づけて「呪(しゅ)よ」と言う。
すなわち、一定のかたちを縛る、理(ことわり)のようなものだ。

コピーって、ある種、それと同じなんじゃないだろうか。

・おはようからおやすみまでくらしをみつめる(ライオン)
・あしたのもと (味の素)
・味ひとすじ (永谷園)
・うまい、やすい、はやい (吉野家ディー・アンド・シー)

企業が掲げるキャッチコピーや、コーポレートメッセージは、
マーケティング用語で、「ブランドプロミス」ともよばれる。
生活者に対し、そのブランドが約束するベネフィット。
つまりは"縛り"であり、"理"である。

で、Rockakuだ。
「時間と約束を守る」。
多くの同業者から評価されつつも、
「なかなか無茶な看板掲げてるねえ」とも言われている。

運営してみて感じること。
それはまさに「呪い」だった。

メールのシグネチャには必ず「時間と約束を守る〜」が入るのだ。
Rockakuというブランドにとって、守らなければいけないプロミス。
だから、締切はどんなことをしても守るし、
守れない約束はしないようになった。
つまり、僕はコピーに縛られたワケである。

コピー。
ある意味、現代の呪術がここにあったりする。


事業案内の底辺

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採取場所:埼玉県戸田市


サラのネオン看板に、ビニールテープで制作。
これ以上ダメな看板を僕は知らない。
でも、これ以上、印象的な看板も、僕は知らない。
ちなみにとっくに潰れてしまった。
非常に残念であるが、弁当は買いたくなかった。


くふう

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誰かにとっての小さな工夫、
誰かにとっての小さな必然は、
僕らにとっては当たり前じゃなかったりする。


原点から今日も変わらず

僕が絵描きとかモノカキといった、
そういう仕事を目指すきっかけになったのは、
中学生時代、授業中に回して遊んだ
手紙(のようなもの)だった様に思う。


勉強は中の中。
見た目も冴えず、背も低く、
運動も苦手で、協調性もイマイチ。


特に突出した能力もないわりに、
自己顕示欲の強かったモリタ君は、
ある日、「苦しみのカタチ」という作品を、
授業中に発表した。


これは、腹痛を起こし、数々の障害を乗り越え、
やっとの思いでトイレに駆け込み、用を足し、
ホッと一息ついた瞬間に、
「紙がない」という事実に直面したという一連の災難を、
「苦しみの折れ線グラフ」で表現した大作だった。


これは中学生にしてみれば捨て身のネタだったが、
狙い通りの大ヒットだった。

勉強ではかなわないナガイ君や、ナカガワ君、
ミヤモト君たちが、モリタ君に一目置くようになった。


頭があんまりよくなかったモリタ君は、
「ほめられる快感」にあっさりと取り憑かれ、
そこから徐々に、ショートショートのまねごとや、
一コママンガ、教師の似顔絵など、
様々な手法に手を染めていった。

で、深く考えず美術大学に入り、
雑誌をつくり、広告をつくり、WEBをつくっている。


さっき、クライアントから電話があり、
「例の企画書、面白いですね。
 おかげでスムーズに進みそうですよ。
 ありがとうございます!」
ってなことを言われて、普通に浮かれる自分をみつけた。

全身が軽くなる。
もやもやがすっと晴れる。
モチベーションが膨張する。


そう。このお馬鹿さんは、
この15年間、あんまり変わっていないのだ。
自分の単純さに、
なんだか少しあきれたけど、
なんだか安心したりもした。